久しぶりに親の家にいくと悪徳商法に引っかかっているらしい・・・なんてことはありませんか?認知症が進んで困っているなんてことはありませんか?
2014年5月22日(木)
名古屋の行政書士|成年後見、法定後見、財産管理、身上監護、認知症、知的障害、精神障害、残存能力の活用
成年後見制度とは
法定後見制度と任意後見制度を総称して、成年後見制度と言います。
成年後見制度 | 法定後見 | 後見型 | 物事の善し悪しが判断できない(例:家族のことを認識できない) |
保佐型 | 物事の善し悪しの判断が著しく不十分(例:50円玉と5円玉を区別できない) | ||
補助型 | 物事の善し悪しの判断が不十分(12時にお昼ごはん食べたのに、15時ごろに「今日のお昼ごはん何かな~?」とたまに言ってしまう) | ||
任意後見 | 契約 | 現在は、正常で判断能力は全く衰えていない→判断能力が衰え始めた時に保護者としての効力が発生する=将来、認知症などになってしまった際のお世話の約束。 |
法定後見について
法定後見は、すでに、判断能力が低下してしまっている人に対して保護者をつけて、その本人がインチキに引っかかったり、不利な契約を結ばされたりすることを防ぎ、本人が施設に入ったりする際の費用の管理等を行ないます。
任意後見について
任意後見は、今は判断能力が衰えていないが、衰えた時のことを考慮して、保護者になってくれる人と約束をすることです。
成年後見制度 の理念
・自己決定権の尊重
例)住み慣れたおうちで暮らしたい、自然豊かな老人ホームで過ごしたい 等
・身上配慮
本人のために生活状況や精神状況、体力等の面倒を見てくれる人を選ぶ
法定後見制度について
よくある利用例
(1)高齢の親が所有している土地を売って生活費や入院費用にあてたいが本人は判断能力が低下していて心配・・・
アドバイス
・不動産は値段が変わるので値崩れの可能性もあるし、判断能力の低いまま契約すると有効に契約できなかったり、違約金問題発生の可能性があります。
早めの後見開始をお勧めいたします。
(2)親元に行くと羽毛布団が大量に出てきた、あるいは、いろんな健康器具や高額な壺や絵・骨董品が出てきた・・・
アドバイス
財産の保護、クーリングオフ等悪徳商法の対策が必要です。
後見の申し立てをするべきでしょう。
(3)認知症の親の面倒を見ているが、周りから、親のお金を使いこんでるという風に見られたくない
(4)親の年金や預金を身内が持ち出して困っている
(5)高齢夫婦同士で、「私に何かあったらアナタ頼みますよ」と保証している
アドバイス
何かあったときの対応に不十分です。
若い世代に頼りましょう。
(6)配偶者死亡での相続手続きができない
法定後見制度の申し立て手続きの流れ
資料の収集、家庭裁判所への申し立ての予約
家庭裁判所への申し立て
調査官による調査・精神鑑定(鑑定が必要な場合)
後見開始の審判・後見登記
財産目録の提出
年一回の報告
後見開始までの目安期間
・資料収集・家裁の予約確定(約1月)
・審判まで(約1月)
・審判が確定して登記完了するまで(約1月)
思い立ってから、後見が開始するまでは、約3月ほどの期間が必要になるでしょう。
必要な費用
・戸籍取得などの実費:数千円から1,2万円(取得する資料の量により異なります)
・病院の診断書:三千円から一万円(病院により異なります)
・家庭裁判所への申し立て費用:数千円
・鑑定費用:3万~10万円程度(医師により異なりますが5万円くらいが平均のようです)
・当事務所への報酬:10万円
必要な実費で約10万、当事務所への報酬で10万円の合計約20万円となります。